ハイヌミカゼHome請島

グスクバテ

 
 集落南東の山手にグスクバテという地名が残されている。「請島ノート」によると、かつての見張所だといい、そこからは南北を見渡すことができ、徳之島も見えるという。未確認だが、堀切も残されており、平坦地があるらしい。また、グスクバテの東側にはグジバテという地名も残されている。バテとは畑という意味である。
 加計呂間島では、グスクと呼ばれる場所が見張所であったという伝承を幾つも聞くことができるが、ここ請島でもそのような場所があるのは興味深いものがあります。バテと呼ばれることから、やはり畑として利用されていたことがあるのだろうか。それにしても、グスク名称が付く割に立地・伝承からは墓という意味は感じられません。都合の良い解釈ですが、時代が下り、グスクの本来の意味が忘れられた後に、瀬戸内町の離島では見張所のことをグスクと呼ぶようになったということだろうか。奄美のグスクについてはなかなか難しいものがあります。
 なお、写真はありません。地元で聞いたときには、別の山をグスクバテと紹介されまして、本来の場所の撮影をすることはできませんでした。もう地元でも忘れられつつある名称のようです。


   真ん中と右側の山の間ぐらいがグスクバテになるでしょうか?