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茅打バンタ

 
 茅打バンタは宜名真にある国頭村随一の景勝地です。管理人も過去何度も訪れては眺めを満喫しています。もっとも、天候や時間帯が悪かったり、良くてもデジカメを持ってきてなかったりであまりいい写真はありません。
 バンタとは沖縄ではよく聞かれる地名であり、崖という意味です。 茅打ちの意味は「角川日本地名大辞典沖縄」によると二説あり、通説では断崖の上から茅を束ねて投下すると、途中でバラバラになり、鷲鳥の羽のごとく飛散したことから茅吹きバンタと呼ばれ、それが転訛したとのこと。もう一説は宜名真の家を葺く茅を辺戸岬の茅原で刈り、運搬の労を煩して、断崖から投げたというものらしい。この場合の茅打ちとは投げるという意味になるらしい。いずれにせよ、茅を投げた様を表した場所のようである。
 行き方は国道58号線から宜名真集落手前で右(東側)に曲がって上るとある。宜名真にトンネルが出来る前はこっちが本道だったようで、行き来も大変であったらしい。


     
駐車場脇にある石碑。 當山正堅先生頌徳碑とあります。「沖縄県姓氏家系大辞典」によると、明治時代に恩納間切谷茶村の生まれ、26歳で辺戸小学校校長になり、国頭村の「戻る道」開削に貢献した人物とのこと。後に恩納村長・県議会議員なども務めているようだ。「戻る道」の由来は「国頭村史」によると、茅打ちバンタの横の道は岸壁の間にある狭い道であるため、人が一人しか通れず、中途で人に会えば一人は必ず戻ったことからその名が付いたという。 歌が2首載っています。
1首は「原々降り登いあん苦りさあむね 道あきてぃたぼりわう王がなし」読人知らず、と書いてあるのかな?自信はありません。意味は適当に意訳すると「道の上り下りが大変です。どうか道を道を広げて下さい我が王よ」ぐらいの意味?かなり適当です。
もう1首は「戻る道あきてゆがふ世に向かて 御栄けみそり子孫までん」當山正堅、と書いてると思います。意味は「戻る道を広げ、豊饒の世に向けて栄えて下さい、いつまでも」とこれまた適当に意訳。こっちはニュアンスとしては間違ってないはず。
     
展望台広場 「記念碑 生命とは 自然の中に生かされ 自然と共に生きる 合掌」と書いてます。 バンタからの眺め。左に見えるのが宜名真集落。 
     
夏の晴れた干潮時だと眺めがもっといいと思います。残念ながらこの写真は冬の昼下がりの満潮時ですが。 満潮気味なんで微妙な色具合。 ハイビスカスが咲いてます。 
     
ここが掘削後の「戻る道」です。昔は人一人通れる程度だったと思うと先人の苦労が偲ばれます。 中腹に見える道が「戻る道」です。今では普通に来るまで通れます。進むと宜名真集落の端に着きます。 別の冬の日。干潮時ですね。 
     
これまた別の冬の日です。夏空みたいに晴れてはいましたが、夕方の4時台なので若干な感じ。 東屋です。  
     
  これが展望台です。なかなか怖い眺め。 落ちたら死にます。 
   
  遠くには伊是名島・伊平屋島も微かに見えます。