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喜如嘉

 
 喜如嘉集落は、饒波の東、謝名城の南西にある集落です。世間的には国指定重要無形文化財である芭蕉布が有名でしょうか。また、キジムナー(山原では「ぶながや」というらしい)の里でもあります。どこまで本気で唱えられている説かは分かりませんが、キジムナーの語源は喜如嘉(キジョカ)だという話もある。どうでもいいですが、奄美ではケンムンという。
 集落の南には聖地であるヒンバー森があり、その東隣には喜如嘉グスクがあります。また、更に奥には七滝というのもあり、 海に出れば、板敷海岸の板干瀬もあります。時間をかけて巡っても面白い所です。
 集落の聖地は、「沖縄国頭の村落(上)」によると、①イチャジキ浜②イシンザキ③マジャバル④ウフブク⑤マジャウイー⑥ハーグチガー・マジャガー⑦ウィニーガー⑧ヒンバームイ⑨ミンカーガー⑩アサギガー⑪アサウイミガー⑫アハガー⑬ヒーガガー⑭ナンダキがあります。
 「琉球国由来記」によると、「キトカナネ森」神名「七嶽ノイベナヌシ」があるという。森とあるから⑧ヒンバームイとも思えますが、七とあると⑭ナンダキかなとも思えます。一先ず、判断は保留。


     
北上したときの集落入口。 入ってすぐに喜如嘉貝塚にあります。沖縄貝塚時代後期(約1500年前)のものだそうです。  ここら一帯が貝塚なんだろうか。ちなみに、奥にある施設は大宜味商工会だっけかな。
     
喜如嘉小学校発祥の地だそうです。  山之口獏の詩があります。芭蕉布「芭蕉布は 母の手織りで いざりばたの 母の姿をおもい出したり 暑いときには 芭蕉布に限ると云う 母の言葉を おもい出したりして 沖縄のにおいを なつかしんだものだ」    ヒンバー森の麓。隣は共同売店となっています。 
     
こっから上ります。 小祠があります。  夏に上るにはシンドイかも。ちなみに、訪れたのは2009年2月です。 
     
ヒンバー森の頂上。地ならしをしたのか平坦になっています。 集落が見渡せる。  集落の更に奥は謝名城や田嘉里になります。 
     
  ここで拝みましょう。 池宮城積宝歌碑だそうです。「ああ喜如嘉 かの山村に 生れなば  少しこの世が 楽しくありけむ」と書いてあるそうな。どのような人物かというと、「沖縄姓氏家系大辞典」によると、那覇久米村出身。早稲田大学卒。沖縄で教員を務め、小説などを発表したとのこと。戦後は勝連地区の市長を務めたそうだ。
     
ミーガーガーとあります。井戸跡なのかまだ残存しているのかは分かりません。 ノウゼンカズラが咲いてます。  芭蕉布の原料となる芭蕉の木と田んぼ。ここら辺が④ウフブクといい予てから田んぼがあったらしい。