久高島
久高島と言えば、琉球の祖神アマミキヨが降り立った島であり、神の島として今でも崇められている神聖な島です。年間を通してイザイホー(現在では行われていません)といった様々な祭祀が執り行われ、琉球王国以来の伝統が今も根強く残っている島です。島内には殿・井戸・御嶽といった史跡がたくさんあり、大変神聖な雰囲気を醸し出しています。中でもクボー御嶽は琉球開闢七御嶽の一つであり、現在は何人も立ち入ることが許されないそうです。現在は大字久高として一つの集落となっているように見えるが、元は久高・外間という二つの集落から成り立っていたそうです。
島の概要としては以上の通りですが、久高島は大変奥が深いですので、全貌を語るには管理人の能力が不足しています。興味がある方は、公式ページ(?)や書籍等を参考にして見て下さい。特に法政大学沖縄研究所が出している「沖縄久高島報告書」は詳細で参考になります。もっとも、当文献を見ることができる場所は限られている気がしますが。少なくとも琉球大学図書館には所蔵されています。当ページの説明はパンフレットや現地での説明書きの他に当文献を主に書いています。
上記のような文献があるにせよ、聖地巡りをする方にとっては、久高島の史跡について詳細に説明した地図等が皆無に近いこと、地図の説明が大雑把なこと、地図を見ても固有名詞の意味が分かりにくいので、なかなか困難を伴うでしょう。当地へ辿り着いても特に説明書きもない場合が多いです。当サイトが参考になれば幸いです。なお、各ページで指している地図は概ね正確な場所を指していると思いますが、記憶が遠いこともあり一部ずれているかも知れません。
以下、たった1日巡っただけで何が分かると思われるでしょうが、管理人として巡った限りで様々な史跡・文化等について紹介します。細かい地名表現は地図等によって異なります。なお、下に掲げた未踏地は、主に「沖縄久高島報告書」と、安座真港に貼ってあった2枚の地図から抜粋したものです。
余談ですが、久高島の地名を見ても殊に思うのですが、随分と久高島の方言は本島と違う気がします。沖縄で信仰されている「ニライカナイ」は久高島では「ニラーハラー」と表現が微妙に異なりますし。もっとも、本島だって北部と南部ではかなり違うし、首里方言と那覇方言も違うと言うから単なる地域差であって、特別に久高島だけ違うわけでもないかも知れません。しかし、安座真港で見た「いもーり安座真へ」は驚きました。どう考えても「いもーれ」や「いもーり」は奄美方言であって、沖縄で使われている地域は今のところ知りません。久高島の人は奄美の人と交流が深かったようなので、奄美方言との関連性が強いのかも知れませんね。もっとも、他の単語レベルで比較したわけではないので確たることは言えませんが。更なる余談で「アマミキヨ」と「奄美」、「海部」まで比較し出すといろいろと面白いです。
基本情報 | 自治体:沖縄県南城市知念久高 面積:1.37km2 位置:知念岬の東5.3km 人口:301人(2006年12月末日現在) |
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交通手段 | 南城市知念にある安座真港からフェリーまたは高速船でそれぞれ約25分、15分。時間はこちらをご参照下さい。1日何便かあり、所要時間も少ないので比較的行きやすいとは思います。 |
観光名所 | ロマンスロード(ウチパーラ・ウガン浜・ウチ浜) |
史跡 | 大里家・御殿庭久高殿・外間殿・ハタス・ハンチャタイ・うぷんしみ(大西銘)・前ヌ浜のスーキ・記念塔 |
グスク・御嶽・碑・カー(井戸) | ティミグスク・クボー(フボー)御嶽・カベールへの道途中にある御嶽・百名とーしばん・陰電陽電光電ミルク三天星の碑・ハシガー(橋川)・イザイガー・ミガー・ヤグルガー・ウプシガー(大石川)・アカラムイの拝所 |
集落内 | 徳仁港・集落内道端風景・島内施設・キャンプ場・灯台 |
ビーチ(浜) | メーギ浜(ゆらんまぬ浜)・カベール(はびゃーん)・ウパーマ・シマーシ浜・イシキ浜・タチ浜・イチャジキ浜・ピザ浜 |
その他 | 安座真港・カベールへの道・島横断道道端風景・オウルシー・イラブーガマ・あなやーぐゎー・エラブ岩 |
未踏地 | ①御嶽 カベール御嶽・中之嶽(ウガミグヮー)・スベーラキ・アグルラキ ②拝所 サンカクモーンミー ③杜・山 フンディムイ・フサトゥムイ・ナカムイ・スンギムイ・ハンジャナヤマ・クンブチヤマ・イザイヤマ・ムーヤマ ④殿・殿内 外間ノロ殿内・久高ノロ殿内・イチャリ小(アマミヤー)⑤井泉 ピャシガー・シューガー(シュガーンリ・トゥギャンディ)・ヤガー・クンディガー・トゥクリンガー ⑥その他・分類不能 うっち小・シマシヤーマ貝塚・久高貝塚・ティンドルガマ・ンナグラーガマ・フトウキーヤー洞穴遺跡・ハル石・アグンファミー・ウラ浜・タンキ浜・じーわい(地割り制度)・グソー(墓地) |